審査用紙です。0〜100点満点でお願いします
エントリーNO.011 青西瓜
暇だね、塩味少年 今日は何をして遊ぼうか……自分の指をしゃぶる!! そのパンドラの箱を開けるのかい!?

あっ、もうしゃぶってる……開けた……中から鳩がいっぱい出てきた……

でも事前に空がどうか確認していないからマジックとはいえないけども、平和の象徴ということは変わらない……

あぁ、平和な風景だ……塩味少年が不登校以外、すごく平和だよ

僕が30歳で仕事していないことは平和そのものだよ 居候って今の時代でも出来るんだね

ありがとう、塩味少年の両親さん……いや、塩味少年のおじいちゃんおばあちゃん 両親は蒸発したんだよね

それが不登校という形になって表れているんだよね 良いなぁ、努力が結果になるって 僕もそういう結果を残したい

毎日毎日自分の足をしゃぶっているのに全然細くならないよ 女性のしなやかさに憧れているんだ

指をしなやかに反って、足ですごく痛いデコピンが出来るようになりたいよ 「痛っ、いや臭い!!」って言わしたい

今のところ、「臭い! 湿ってる! 何か湿ってる!」と塩味少年のおじいちゃんに言わせることしか出来ないけども

もっと頑張る でも臭さのパラメーターしか上がらない 「どこに豆腐の臭いやつが……あっ、君か」としか言われない

僕の足は臭さのパラメーターが上がりやすい格闘家タイプなのかな う〜ん、転職させようかな

でも何が細さのパラメーター上がりやすいのかな 僧侶かな、ホーリーって何か細いイメージがあるし……あっ、でもっ

僧侶のあのホーリーぶりには臭さの印象は無いなぁ あっ、そう言えば魔法使いも足の指が細そう

うん、服もあんまり洗わなそうで臭そうだ でももっと臭さを特化するために、魔臭使いなろうっと

よしっ、塩味少年、僕の足を転職させてよ そのポテンシャルはあると見抜いた僕は、野球のコーチ向きだよ

あぁ、野球のコーチになりたい 絶対楽だよ 「良い」「悪い」「尻をもっと!」とか言うだけで万札なんだろうなぁ

えっ、その前に僕自身が転職したほうがいいって? そうだね、じゃあ、居候先の風呂掃除から柿もぎ担当になるよ

だから塩味少年、学校へ行っていないんだから柿を植えてくれないかい? その暇くらいあるでしょ

うん、うん、そうだよ 僕はいつまでもここに居候する気でいるよ 桃栗3年柿8年僕80年だよ

いつかは養ってね、塩味少年 僕は柿を一生懸命もぐから そしてモグモグ、うん、こういう部分の自主性はあるよ

風呂とか自主的にわかすよ、入りたいからね でも何故かご飯を作る気だけはしないんだ 何でだろう

何でおばあちゃんの作る料理はあんなにおいしいんだろう すごい粉を使っているのかな リンゴをすり潰したような

とにかくおいしいよ、おばあちゃんの味をここまで評価しているのは僕だけだ だから僕はいないといけない存在だ

持ちつ持たれつ、というやつだね 料理作る褒めるの関係だ おじいちゃんとはお金もらう使うの関係だ

でも大の大人が1ヶ月3万円って少ないよね 塩味少年も3千円もらってるのに 根拠の無いヒイキだよ

何でそういうヒイキがあるのかな……僕はもう8年もいるのに……えっ、柿ならもう実をつけている?

僕だってもう実をつけているじゃないか しっかりキャバクラでありえない額の借金を作ってきたじゃないか

しかも庶民的でボッタクリではない良心的なお店で でもこうやって努力しているのに、やっぱり結果が出ないよ

全然借金地獄におちいっていないよ すぐに払っちゃったよ お店の人から、「もう来ないほうが」と言われちゃったし

でもわかってるんだ 僕自身、すごく危ないところには行かないようにしているんだ、ネオンが紫のところとか

この程度は努力と言わないよね……やっぱり言わないか……どうすれば努力って言われるのかい? 露出かい?

なるほど、バイトの面接に行く、それが努力かぁ……そんなの努力と言わないよ!! 見えない努力こそ美学!!

そんな面接とか誰かに見られていることは努力じゃない! ただの頑張ってるアピールだ! 人としていやらしいよ!

えっ、でもキャバクラ通いも誰かに見られていた? 違うよ、あれはすごく見ていたんだよ 真逆だよ

全く 塩味少年はもっと勉強するべきだ、学校に行きなよ そして女の子の写真を撮ってきてよ、後姿でも十分だよ

あっ、もしかすると学校に行かないことによって僕に少しでも近づこうという憧れの念? 嬉しいなぁ

あれ、どうしたの、突然指をしゃぶることをやめて えっ、学校へ行くの? 今行ってもアレだよ、給食終わったよ

デザートは余っていないと思うよ ちょ、ちょっと 少ない可能性にかけてデザートもらいに行かなくても

本当に行くんだ……そうだ、うん、そうだね

残っているデザートが普通のゼリーだったら食べても良いよ けど何層にもなってるようなゼリーは僕にちょうだいね

いってらしゃーい

あっ、後、デジカメは後日用意するから、おいしい柿とか実になっていたら取ってきてー

エントリーNO.012 サポートカラーズ
コント・なんでも屋


奥田:(買い物袋を両手に持っている)ふー、 あとは・・・牛肉か。肉屋だな。
ここの商店街、初めてきたけどけっこう店 の数多いな。

西村:へい、そこの兄ちゃん!よってかない?

奥 田:ん、何この店、・・・「なんでも屋」?

西村:そう!何でもあるか らなんでも屋だ!どうだい、この安直なネーミングは!

奥田:いや、い きなりそんなこと言われても安直ですねぐらいしか言えませんけど

西村 :まあまあ中に入りなよ、ちょっとカビくさいけど

奥田:結構ですよ、 カビくさいならなおさら結構です

西村:(奥田の買い物袋をのぞき込む )

奥田:なんですか

西村:にんじん、たまねぎ、カレー ルー・ ・・兄ちゃん今晩はカレーかい?

奥田:え、まあそうです。肉がまだで すけど

西村:だったら寄りなよ!肉も置いてあるよウチ。

奥 田 :・・・カビくさいのに?

西村:・・・え?

奥田:カビくさ い のに食品を置いてるんですか?

西村:・・・・・・え?

奥 田: ・・・・・・だから、カビくさいところに食品を置いちゃダメって

西村 :ま、入りなよ

奥田:何でですか。何でこの状況で入店をすすめられる んですか。

西村:店内ダニくさいけど、まあ

奥田:「まあ」 じ ゃないですって。何ですかダニくさいって。

西村:え、だって「なんで も屋」だよ!?気にならないの!?

奥田:自分で言いますか、そういう こと。まあ気にならなくはないですけど

西村:お、それって二重否定じ ゃん〜

奥田:・・・殴っていいすか?

西村:・・・ごめん、 調 子乗りすぎた

奥田:・・・じゃあいいです、入りますよ

西 村: うおっマジで!?やっほ〜いイェーイこんちくしょうめ〜!

奥田:(ド スッ)








奥田:うわ、やっぱり店 内カビく さい・・・と言うか店内にあやしい雰囲気が漂ってるな・・・

西村:お 客さん・・・本当に殴らなくてもいいじゃないですか・・・

奥田:てか ここホントになんでもあるんですか?

西村:「ピッキング」から「今晩 のおかず」まで

奥田:うわ、あろうことか店内に壺置いてある。

西村:あ、壺の中覗かない方がいいよ兄ちゃん。ネズミくさいから。

奥 田:え?・・・うわ臭っ!生物臭っ!

西村:それネズミ用の壺だったか らねー

奥田:意味が分かりませんよ!ネズミ用!?一体どんなネズミが 入ってたんですかこの壺に!

西村:ミッキー

奥田:嘘つけ! 子 ども達の夢とか希望とかそういうの全部無視ですかあなたは!

西村:ネ ズミ年だからね〜

奥田:じゃあ僕今年一年間ずっとトラウマですよ。あ あくさかった・・・(壁によりかかる)

西村:あ、兄ちゃん!その壁、 よりかからない方がいいよ!危ないから。

奥田:え・・・うわっ!なん かでかいナイフ壁に突き刺さってる!

西村:そ。ウチの商品が突き刺さ ってるから。気を付けないと。

奥田:なんで商品が突き刺さってるんで すか!?

西村:肉切り包丁、お値段5296円!

奥田:突き 刺 さってるわりに高いですね!5296ってコブクロの影響受けすぎでしょ!

西村:買うかい?血生ぐさいけど

奥田:絶対に買いません。突き刺さっ てて血生ぐさいならなおさら買いません。

西村:当店では今5296円 均一セールを実施してるよ!

奥田:何ですかそのバカ高いコブクロセー ルは

西村:まずは「消えそうに咲きそうなツボミ」5296円!

奥田:歌詞ですか!

西村:「散るたびに届かぬ思いがまた一つ増える桜 」5296円!

奥田:どんな桜!? ツボミも桜も高すぎですよこの均 一!

西村:(窓を開ける)「今よりずっと青く・・・優しく見えた空・ ・・」

奥田:空って!買える物じゃないでしょ、なにしみじみ言ってる んですか!

西村:・・・プライスレス。

奥田:うざい!うざ い です!

西村:・・・俺ね、コブクロあんまり好きじゃない。

奥 田:何ですかいきなり。じゃあなんでコブクロ均一セールなんかやってるんです か。

西村:(壁に突き刺さっている5296円の包丁を引き抜 く)

奥田:怖いですやめてください!その血生ぐさい包丁をしまってください!

西村:・・・あ、そうだ兄ちゃん!たしか肉買うんだったよね

奥田:な んですか今更。

西村:えっとね、いまならなんと!あのダチョウ肉がお 安いよ!

奥田:ええええぇぇ!?ダチョウ肉!?

西村:ふっ ふ っふ、知らないのかい?

奥田:いや、何をですか!?

西村: く くく、ダチョウはじきに人類にとって第四の家畜となるのだぁ!はっはっはっは !

奥田:ちょっとちょっと、どうしちゃったんですかいきなり!?

西村:ダチョウの神オースト・リッチよ!今こそ、この腐りきった世界にダチョ ウの光を!獣脚類に幸あれぇ!ひゃーはっはっはっは!

奥田:ヤバイ! 気付くの遅かった、この人ヤバイ!
今すぐ逃げなければ・・・(ガタガタ) !? 扉が開かない!?

西村:おまえもダチョウ家畜教に入るか?

奥田:何なんですかその宗教は!

西村:入費は安くしておくよ・・・

奥田:・・・5296円ですか?

西村:そう5296円。

奥 田 :やっぱり!ってか好きじゃないのになんでそんなにこだわるんですか!

西村:よし、入るんだね・・・じゃあ指紋をくれるか

奥田:入るなんて 一言も言ってませんよ!少なくても指紋がいる宗教には絶対に入りません僕は!

西村:入れぇぇぇ!!!

奥田:強要してきたー!嫌です!断固拒否です !!

西村:入れぇぇぇ!!!どゃーはっはっはっは!

奥田: 誰 か助けてくれー!!!

西村:生ぐさいダチョウ肉を喰うんだー!

奥田:生ぐさいのダチョウ肉!?なんでこの店は何から何までくさいんだ!

西村:入れぇ、入れぇ・・・ダチョウ倶楽部に入れぇー!

奥田:絶対嫌 で・・・ダチョウ倶楽部だぁ!?全っ然変わりますよ宗教と熱湯芸人とでは!

警察:(ガシャーン)西村!観念しろ!(ガシッ)

西村:ぐあぁぁ!こ いつ、扉を蹴破って・・・

奥田:あっ!?

西村:お、俺もこ こ までか・・・くっ・・・

奥田:た、助けてくれてありがとうございます 、警察の方。

警察:え、はい?誰ですかアンタ。私はこの店がカビくさ すぎるって苦情があったから来ただけですが

奥田:え?・・・あの、僕 この人に襲われてたんです。ダチョウ家畜教だとかに入れ、って・・・

警察:あー、ダチョウ家畜教?入った方がいいんじゃない?・・・こういう自分 も、家畜教徒ですけど・・・(ニヤリ)

奥田:も・・・もう嫌だー!! !










十数年後 ダチョ ウ家畜教が  仏教キリスト教イスラム教と肩を並べることとなる

このときの指導者 が そう他でもない コブクロ・・・じゃなかった西村であった

しかし それは少し後の話−−−−−


エントリーNO.013 いや、別に陥没しててもいいんですけど、乳輪がデカいのだけは絶対に許せないっスね。
探偵:初めまして。私、探偵の二宮と申します。

(3人、会釈)

探偵:そしてこいつが助手の助手男です。

助手:どうも、助手男です。

(3人、会釈)

探偵:さて、話を整理しますと、被害者の殺去手藻市不戦敗(ころされてもし かたない)さんは

   午前2時、踏切に望遠鏡を担いでった。ベルトにラジオを結んで…。

助手:ちなみに雨は降ってなかったそうです。

探偵:そして2分後に犯人が来て、大袈裟な荷物背負ってズガンと。

助手:♪見えないものを見ようとしてぇ〜

探偵:歌うな!!

助手:はい。

探偵:その時間、現場の半径500m以内でアリバイが無かったのはあなた達3人だけ。そうですね?

   三井孝雄さん、四条博之さん、五味"スクリューチョコレート"浩一郎さん。

五味:何で僕だけ変なミドルネーム付いてんですか。

探偵:まず、三井さん。あなたは午前2時頃、何をしてましたか?

三井:大袈裟な荷物背負ってました。

探偵:ふぅむ。

五味:いや、「ふぅむ」じゃないですよ!こいつが犯人でしょ!

助手:ちょっと静かにしてもらえませんか。このクソ虫。

五味:えぇ?!いや…今、さりげなく酷い言葉を…。

探偵:四条さん、あなたは何を?

四条:ズガンと殺りました。

探偵:なるほどね。

五味:納得しちゃダメでしょ!こいつも犯人だよ!やりましたの"や"が"殺"じゃん!

助手:静かにしてくださいよチンカス野郎。

五味:いや…だから何で俺暴言吐かれてんの?!

探偵:それでは、犯人の五味さん。

五味:何だよ!頭っから疑ってんのかよ!!

探偵:あなたはこの時間何を?

三井・四条:せーの、3人で一緒に………

五味:ちょ…待て待てお前ら!勝手なこと言うなよ!

助手:え〜と、3人で殺ったと…(カリカリ)

五味:何メモってんだよ助手!やってねぇよ俺は!コンビニに行こうと思って外に出ただけなんだよ!

助手:コンビニ店員も殺したと…(カリカリ)

五味:お前、耳腐ってんだろ!どう聞こえてんだよ!

探偵:なるほど。つまり3人は共犯というわけですな。

三井・四条:はい!

五味:うぉぉい!だから俺はやってねぇって言ってんだろ!

探偵:殺してないっていう人、スイッチオン!………0人ね。

五味:持ってねぇもん!スイッチ持ってねぇもん!

助手:やってしまったもんは仕方がないですよね。

五味:うるせぇよお前はさっきから!お前のスタンスが一番腹立つわ!

三井:まぁまぁ、落ち着けよ道明寺。

五味:誰がF4だよ!

四条:4階か!

五味:そりゃ4Fだろ!意味わかんねぇよ!

探偵:くそ〜、このままじゃ事件は迷宮入りだ…。

五味:はっきりと出てんじゃん!俺以外だよ俺以外!

助手:あっ、先生。こういうのどうですか?

探偵:何だ?

助手:犯人は五味。

五味:いや、だからやってねぇって!

探偵:確かに一番怪しいんだよな。

五味:何で俺が有力なんだよ!最"無"力候補だよ!ぶっちぎりで最"無"力!

三井:じゃあ、いいよ俺が犯人で!

4人:……………。

四条:いや、俺が犯人だ。

助手:いいや、僕が犯人です。

探偵:違う、私が犯人だ。

五味:……………。

4人:(ジロッ)

五味:……………俺が殺りました。

4人:やっぱりかい!!

五味:ぶち殺すぞてめぇら!!

探偵:やめろ!!テレビのリモコンなんかで人を殺せるわけが…

五味:何にも持ってねぇだろうがぁぁああ!!

網羅:ちょっと待ちなさい!!

五味:誰だ?!

網羅:茶番は…ここまでにしませんか?

十河:茶番だと?!

五味:いや、誰…

網羅:私にはわかりましたよ。真犯人の正体がね。

七瀬:何ですって?!

五味:いやいや…

網羅:犯人は被害者に踏切の際に立つように指示した。

   電車に奥さんが乗っているか確認してほしいと言ってね。

   犯人は最後尾の電車の外に、車掌に気付かれないようにつかまっていた。

   そしてある凶器を使った。そう、石を詰めた靴下だ。

   電車のスピードも相まって相当な凶器となったでしょうな。

   被害者は電車に乗っている犯人を捜すのに必死になって横からの攻撃に気付かなかった。

   まぁ、ざっと殺害方法はこんなもんですな。

   さて、肝心要の真犯人の正体なんですが、被害者は面識があるどころか犯人から

   浮気性の奥さんがちゃんと家に帰るために電車に乗ってるかどうか密かにアリバイを聞く仲。

   つまり家族ぐるみで付き合いがあった。

   そうですね………奥さんが被害者の同級生である六原さん!!

七瀬:えぇ?!六原君が?!

十河:ウソだろ?

六原:ちょ、ちょっと待ってくださいよ。それだけの理由で僕を犯人だと?

網羅:六原さん、さっきからずっと気になってるんですがね。

   あなた、右足の靴下………裏返しですね。どうしてなんですか?

六原:そっ、それは家から慌てて出て来たから…

網羅:踏切で倒れる人を見かけた車掌は、運転士に緊急停車を指示した。

   つまり、電車が止まってしまったのであなたには家に帰る暇がなかった。

   六原さん、その靴下を裏返してもらえませんかね?

六原:………俺の負けか。

七瀬:血が…。

十河:何でだよ!何で殺しなんか…

コーラス隊:♪ウウウ〜ウ〜 ウウウ〜ウ〜ウウ〜

六原:俺さ、あいつに借金しまくってたんだよね。2億円も。

   でも、返済をしつこく迫るからもう殺すしかないなって。

網羅:人生は何度だってやり直せる。あなたの犯した罪という名の借金を全額返済して

   また新たに、幸せな人生を歩んでほしいですな。

六原:うぅ……ありがとうございます……。

コーラス隊:♪ウ〜

(エンディングテーマ流れる)

声の出演




長良川ケナン:山中 秀樹




網羅 小次郎:山中 秀樹




網羅 凛  :山中 秀樹




七瀬 恵美子:山中 秀樹




十河 秀太 :山中 秀樹




六原 正志 :山中 秀樹




キャラデザイン:十一 健史




美術監督:十二 治忠




撮影監督:十三 太郎




音響監督:十四 花子




音楽:十五




編集:十六




色彩設計:考えるの面倒くさい




ストーリーエディター:考えるの面倒くさい




プロデューサー:考えるの面倒くさい




チーフプロデューサー:うんこ




企画:うんこ




監督:うんこ




制作:親玉うんこ




(パララ パ〜ラ〜)

凛:さっすがお父さん!名推理だったね!

網羅:…はぁん?

ケナン:(げっ、やべぇ!)

網羅:ゲァーハッハッハッハ!!当然だろ!俺は名探偵なんだからなァ!ゲァーハッハッハッハ……(舌が波状に出てる)

ケナン:ハハ…懲りねぇオヤジ…。

(チャララチャララン)

【次回予告】

網羅:何だって?!目黒警部が死んだ?!

ケナン:バーロォ、真実はいつも1つなんだよ。

凛:新八ー!!

ケナン:NEXTケナン、目黒警部太り過ぎ破裂事件(前編)!!

(ウィーウィー)

低木:NEXTケナン'sヒ〜ント!!

ケナン:蜜彦の白い汁。

凛:目黒警部さようなら、シクシク。

ケナン:ホントに悲しんでる?

ロボ:このあとは世界モロ見え!!
















探偵:…9がいませんでしたね。

五味:ツッコむとこそこじゃねぇよ!!

エントリーNO.014 トランプ部隊
山田:腹減ったなー。

佐藤:そうだなー。

大井:あ、レストランあるぜ?あそこ入るか。



金村:いらっしゃいませー何人様でしょうかー

大井:3人です。

金村:3人かよ!

大井:はい!?

金村:あ、初めての方ですか?

大井:はい・・・そうですけど・・・

金村:ここはツッコミレストランといって、店員が必要以上につっこむレストランです。

大井:不要なシステムですね・・・

金村:3人様ですね。こちらへどうぞ。

大井:は、はあ・・・



大井:何だよココ!早く出ようぜ!

佐藤:出るのかよ!

大井:は!?何言ってるの!?

佐藤:いいじゃん。ここ面白いし。

大井:そうか!?

山田:俺は食えればどこでもいい。

大井:そ、そうか・・・

村上:ご注文お決まりでしょうか?

大井:あ、もう少し待ってください。

村上:え〜?待たせるの〜?そういうのマジ困るんだけど〜。

大井:何その変なツッコミ!

村上:うっわマジうざいんだけど。

大井:むかつくな!

村上:じゃあもうちょっと待っとくわ。早くしろよ〜。

大井:何なんだよあいつ・・・



大井:・・・あいつボケじゃない?

佐藤:キャラ付けを間違ったツッコミだろうな。

山田:一生売れないのにしつこく芸人やってるタイプだ。

大井:そ、そう・・・



中田:あのー・・・ちょっとよろしいでしょうか?

大井:はい、何でしょうか。

中田:もう席が空いてないんで、ここ座ってもいいですか?

大井:あ、はい。・・・てかこの店満席になるほど人気あるの!?

木村:ねぇ〜中田っち〜早く座ろうよ〜。

中田:う〜ん!座るよ〜!キムキムのためなら何だってするよ〜!

大井:キムキムって・・・(笑)

中田:はいー!?キムキムが何かしたって言うんですかー!?何ですかー!?

大井:あ、あの・・・ネーミングセン・・・い、いや・・・何でもないです・・・

中田:じゃあ座るよ!

大井:(村上とかいうやつ以上にムカつく・・・早く帰れよ・・)

佐藤&山田:え〜何こいつ?マジむかつくんですけど〜座るなよテメェ!

大井:え?いや、ちょっと・・・本音は言うなよ・・・

佐藤&山田:店員さーん!こんなヤツ座らせんなー!

店員:中田!てめえは消えて無くなれ!(パイ投げ)

大井:ええ〜!

中田:ぎゃ!・・・やっぱこれだよな〜タダでパイが食べられる。

大井:えええ〜!!

木村:中田っちはやっぱ天才だね!じゃ、帰ろっか!

大井:ええええ〜!!!



大井:何なんだよココ・・・店員も客もバカじゃねえか・・・

村上:・・・注文はまだ?

大井:あ!忘れてた・・・じゃあサイコロステーキ。

村上:お前の月収でサイコロステーキが買えるわけ無いじゃねえか!

大井:お前何様だよ!1200円だろ!買えるわ!

村上:帰るって・・・やっぱ買えなかったんだな・・・

大井:帰るじゃねえ!買えるだよ!お前らも早く頼め!

佐藤:じゃあ俺お子様ランチ。

大井:お前十分大人だろ!そんなもん頼んでんじゃねえよ!

村上:お子様ランチがお一つ。

大井:こいつにはつっこまねえのかよ!

山田:俺ハチミツ。

大井:プー○んか!ちゃんとした料理頼め!

村上:ハチミツがお1つ。以上でよろしいですか?

大井:だからつっこめよ!



大井:マジで疲れるんだけど・・・俺ばっかつっこんでるじゃん・・・

佐藤:あっちにもつっこんでる人いるよ?

大井:え?どこ?・・・あ、あそこか。



梶:俺ビフテキ。

村上:お子様ランチがお一つ。

梶:何でだよ!2つだよ!

石井:あ、じゃあ俺はお子様ランチ。

梶:真似すんな!

本田:俺も。

梶:だから真似すんなって!

村上:ご注文をくりかえさせて頂きます。お子様ランチが4つ。

3人:OKです!



大井:何か違ったな・・・

佐藤:ああ・・・

山田:そんなことより食べ物来たよ?食べようよ。

佐藤:来たか。食べよう食べよう。

大井:やっと食えるよ・・・何なんだよこの店・・・



大井:そんなに美味くなかったな・・・

佐藤:ああ・・・

山田:会計するのが辛い・・・



金村:5600円です。

3人:高っ!!

大井:え、え、どこでそんなに使った!?

金村:わかんねえのかよ!

3人:わかんねえよ!

金村:サービス料が料金と同じ値段かかります。そんなにかかんのかよ!

3人:自分で言って自分でつっこんだ!

山田:まけてよ!

金村:無理だろ!

佐藤:ホントにまけてよ!

金村:無理に決まってんだろ!

大井:食べ残しあげるから!

金村:いいですよ。

3人:いいのかよ!

金村:2800円です。

大井:はいはい・・・佐藤が800円、山田が800円・・・で、俺が1200円と・・・はい、どうぞ。

金村:ありがとうございました〜。



大井:二度と行かねえよあんなところ・・・

佐藤:サービス料とかかかるし・・・今日はまけてもらったけど・・・

山田:料理まずいし・・・

大井:まあ山田のは料理かどうか微妙だけどな・・・

佐藤:じゃあ俺達帰るわ。

大井:そ、そう・・・バイバイ・・・


(帰宅)


大井:もう二度と行かねえよ!あんなところ!

プルルルル・・・プルルルル・・・

大井:電話かよ・・・(ガチャ)はい、大井ですけど。

金村:あの、ツッコミレストランの金村ですけど。

大井:ああ、レジやってた・・・

金村:二度と来るな。

大井:え?

金村:(ガチャ)

ツー・・・ツー・・・ツー・・・

大井:・・・二度と行かねえよ!!!クソレストラン!!!

エントリーNO.015 エイジアンエイジアン
真田:おぉ、急に呼び出してすまん。

島村:うん。ところで用って何?

真田:実はなそろそろ就職しようと思って。
   お前の親父さんホテル経営の会社の社長なんだろ?

島村:そうだけど。あんまり人に頼りすぎるのもどうかと思うよ。

真田:そんな事言わずに。なっ?

島村:友達だからなんとかしてやりたいとは思うけどさ。でもお前ちゃんと仕事できる?俺、そこが不安なのね。

真田:そういわれると思って今日は新しいホテルの建設計画について考えてみた。そうだ。これ大まかな予定書。

島村:おーほんと大まかな感じだなー。お前らしい。
   まぁ、内容如何では親父に話つけてやる事にするよ。

真田:どう?

島村:ちょっと本館の宴会場の数10個って多くない?。

真田:まー俺はこれで行くのがいいと思ってるから。

島村:そうか。じゃあそれはいいとして本館と別館のサービスとかが似すぎてるのはなー。
   本館には無いけど別館にはあるみたいなのがあるといいと思うんだけど。

真田:いや、あるよ。

島村:あったのか。それちゃんと書いておけよ。

真田:別館にはトイレがあるんだ。

島村:本館には無いのっ!?

真田:うん。それでそのトイレにも斬新な機能付けた方がいいかな。

島村:まず、本館にもトイレつけるのが先じゃない?

真田:トイレのドアにオートロック機能をつけよう!

島村:やめとけって!!部屋につけるならまだしもトイレって。

真田:でもこれで人に見られる率が下がるから大丈夫だって。

島村:大丈夫じゃないから。それでお前アレだけ本館に宴会場つくっといてトイレ無しって。吐く人とかたくさんいるだろ。

真田:その人たちは無理矢理口塞いで出させなければ大丈夫。そこも嘔吐ロックすれば。

島村:上手くねぇよ!

真田:それに中高年の人達もトイレが近いってよく言うじゃん。だからそういう人達にはいいだろ。

島村:トイレが近いってそういう意味で言ってないから!っていうかちゃんとしたのは無いの?

真田:いや、まだまだあるよ。

島村:じゃーとりあえずそれを言ってみてな。

真田:ラスベガスのホテルって結構カジノとかの儲けが多いからそういう賭け事みたいなのを売りにしたらいいと思うんだ。

島村:アレはアメリカだからいいけど。日本じゃ法律とかがなぁ。

真田:別館にある100個のトイレの中でどのトイレが一番排泄量が多いか賭けて、当たった人には賞金進呈。

島村:随分酷い発想だな!

真田:ルールは一人一日二回以上同じトイレで出さないこと。それで不正が無いようにカメラをセットして。

島村:まずそれが一番不正な事に気づこうっ!

真田:この賭け事の名は「TOTO」我ながらいいネーミングセンスだ。

島村:くじの方にもメーカーの方にも訴えられるわ!もっとこう「いい景色が見られる」とかちゃんとした利点無いの?

真田:あるある。このホテル何処の部屋からでもいい景色が見られるのよ。

島村:なら、それを先に言ってくれよ。

真田:何処の部屋からでも男風呂が見られる。

島村:見えちゃダメだろ!!いい景色でもないし。

真田:オッサンビューだよオッサンビュー。

島村:オーシャンビューみたいに誇られても困るって!

真田:入る方も開放感があっていいじゃない。

島村:それは変態限定!全く…お前の発想の下衆さには恐れいるよ。

真田:それでここは立地的にもいいから。

島村:おぅ。あんまり期待しないで聞くよ。

真田:予定地の近くにバーがあるのよ。

島村:バーがか。予定書にも書いてあるね。

真田:そこのバーのマスターがよく「あちらのお客様からです」とかいって色々滑らせるんですけど。

島村:うん。そのバーがどうした?

真田:いつも勢い余って壁をぶち破るんですよ。

島村:ぶち破るって!勢い余ってというレベルじゃない!!

真田:で、結構酒樽とか飛んでくるんでそれを使えば酒代が浮くわけよ。

島村:マスターが酒樽を転がすイメージもないし。酒代は浮くかもしれんけどそれ以上に危なそうじゃないか。

真田:それで料理の材料とかもちゃんとしてる。

島村:…例えば?

真田:まず、おいしいとれたての鮭。

島村:鮭いいね。鮭は。でも予定書見ると近くに海は無いみたいだけど。

真田:川はあるじゃん。産卵のために川に上りに来る鮭をとる。

島村:でも川でとれた鮭ってあんまり美味しくないって聞くけど。

真田:で、捕り方なんだけど…。

島村:おー…どんどん行くか。

真田:トイレの水を流しっぱなしにすれば「あっ!こっちが川の上流か!」って鮭が勘違いしてトイレの奥から出てくると思うんだ。

島村:そのお前の考え方が勘違いだよ!!

真田:それで米も自分のところで作る。

島村:ホテルの敷地内に水田を作ってか?

真田:違う違う。専用トイレで。

島村:またトイレか!!っていうかトイレで稲作ってどうやるんだよ。

真田:トイレでの稲作の仕方だけどまずトイレの奥に土詰めて稲を植えるんだ。んでトイレだから水は確保されてるわけじゃん。

島村:当然のように言ってるけどなかなかとんでもないシチュエーションだぞ。

真田:んで肥料は排泄物でオッケー。

島村:構造的には上手いことなってるけど!

真田:ちゃんと作ってるところも公開して安心できる所をアピール。

島村:公開するなよ!食欲が著しく減退するわ。

真田:「INEXのトイレで作った米だから安心だね」って。

島村:メーカー名からして相当な胡散臭さを感じるんだけど!?全然安心できないよ。
   そもそもトイレで捕った鮭と米って。衛生面について全く考えられてないよ。

真田:よし、これで俺を採用する気になったでしょ。

島村:全然ならないっての。大体ホテルの方向性が明後日向きすぎだし。

真田:ホテルの芳香剤?

島村:芳香剤って!トイレの話はもういい!!

エントリーNO.016 ホームライナー
元木:はあ、今日は遂に自動車教習の実践か・・・。緊張してきたな・・・。

秋田:元木さんですか?

元木:あ、はい。えーっと・・・。

秋田:今日から(もぐもぐ)あなたにつく事になった(もぐもぐ)秋田と申します(ごくん)

元木:あの・・・何を食べてるんですか?

秋田:ハッピーターン。

元木:ちょっとやめてくださいよ・・・これから教習なんですから。

秋田:でもねえ・・・この片方にのみ塩がついている事を利用して「お、今日は塩がついているほうだ。ラッキー」って楽しみ方がやめられないからねえ。

元木:どんな楽しみ方ですか。

秋田:でもたまに周りのやつの塩がついてない方についてたりするからなあ・・・。

元木:そんなコアな悩みは知りませんから!とっとと始めて下さいよ!

秋田:はい。では早速本題に入ります。本日は実践です。今日は実際の公道で走ります。

元木:はい、分かっております。

秋田:元木さん、「かもしれない運転」って分かりますか?

元木:はい、「いきなり子供が飛び出してくるかもしれない」とか「○○かもしれない」と言う想定をして気を引き締める運転のことですね。

秋田:その通り、今回は公道なのでいつも以上に気に掛けてください。

元木:はい、分かりました!

秋田:それでは、行きましょう。

元木:はい!

(元木、車に乗ろうとする)

秋田:ストップ!

元木:え?

秋田:車の後ろに何かいるかもしれないですよ。

元木:あ、もう「かもしれない」は始まってるのか。
   えーっと、車の後ろは・・・何もいません!

秋田:もしかしたら普通の人には見えないものかもしれない・・・。

元木:怖いですよ!てかそんな事まで気にしませんよ、普通!

秋田:公道なんだからここまでしないと。

元木:そんなもんなんですか?・・・てか考えてみりゃまだ教習所だし。

秋田:確認が終わったら車へ。

元木:あ、はい。

(二人、車に乗る)

元木:えーっと、鍵・・・。

秋田:鍵穴にガム入れられてるかもしれない。

元木:バイクじゃないんだから!

秋田:公道なんでここまでしないと。

元木:だからまだ教習所ですし!さっきから公道関係ないし!・・・とにかく、鍵さしました!

秋田:はい、出発。

元木:やっと出発だ・・・。

秋田:いきなり子供が飛び出してくるかもしれない。

元木:あ、はい。

秋田:見えない何かも飛び出してくるかもしれない。

元木:だからさっきから怖いですって!
   てか見えない何かだったら実体無いからぶつかってもどっちも損は無いですし!

秋田:もしかしたら通過するとき取り付かれるかもしれない。

元木:そんなん気にしてたら動けませんよ!

秋田:そんなやり取りしてたら前からいきなり子供が!

元木:危ない!

秋田:出てくるかもしれない。

元木:紛らわしいわ!

秋田:いきなり同乗者が騙してくるかもしれない。

元木:あんただけだ、そんなバカは!

秋田:まあね、「子供が飛び出してくるかもしれない」ってのは一番教えておかなきゃいけないところだから。

元木:それにしてももっとマシな教え方無かったんですか?

秋田:はい、止めて。

元木:えっ?あ、はい。
   でも何でいきなり止めたんですか?

秋田:同乗者が飲み物を買いにいくかもしれない。

元木:あー、なるほど・・・・・いや、あんたは駄目でしょ!仕事中でしょ!

秋田:ひょっとしたら見えない何かものどが乾くかもしれない。

元木:いや、絶対その人は乾かないから!人かどうかも分かんないけど!
   ってか乗ってんの!?なんか妙な恐怖感が沸いてくるんですけど!

秋田:はい、出発。

元木:うわ、ちゃっかりペットボトルで買ってやがる・・・。

秋田:ハッピーターン食ってると喉が渇くんですよ。

元木:自業自得じゃん!

秋田:そこ右ね。

元木:あっ、はい。

秋田:そこ左。

元木:はい。

秋田:で、次の信号は右ね。

元木:はい。

秋田:はい、道を間違えて教えてるかもしれない。

元木:あんた何やってんだよ!バカじゃないの!?

秋田:いいか!運転は戦場なんだぞ!

元木:少なくともあんたは味方だろ!

秋田:まあ地図をよく見ろ、って事です。

元木:あんたが教えてくれてるから見てないんでしょ!
   あっ!ひょっとして道間違えましたね?

秋田:・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・違うよ。

元木:なんだその妙な溜めは!

秋田:ああそうだよ!道を間違えたよ!どうせ駄目教官だよ!

元木:開き直ったよ!

秋田:でも駄目教官がつくかもしれないって言う教訓になったじゃん!

元木:その「かもしれない」は利用率低すぎますから!教習の時にしか使えませんから!

秋田:うわーん!見えない何かさーん!こいつがいじめて来るよー!

元木:見えない何かに泣きつかないでください!ってか本当にいたのかよ!怖いって!

秋田:うわーん!助けてよー!

元木:一瞬脳裏に「呪い」という言葉が浮かんだんですが!

秋田:あ、いつの間にか教習所に帰ってた。

元木:え?あ、ほんとだ。道間違ってなかったんだ。すみません。

秋田:誤って済むなら見えない何かはいらないよ!

元木:誤って済んでも見えない何かは必要ありません!

秋田:まあとにかく今日の実習は終わりです。

元木:なんか妙に疲れた・・・。

秋田:では最後に見えない何かから一言・・・。

元木:いりません!

秋田:「成仏させてくれ・・・」だそうです。

元木:怖いって!何で教習の最後に恐怖感を憶えなきゃいけないんですか!

秋田:最後にハッピーターンを・・・。

元木:いりませんよ!とっとと降りましょうよ!

秋田:はい、では降りましょう。

元木:あー、やっと開放される・・・・・あれ!?ここ教習所じゃないですよね!?

秋田:もしかしたら同乗者が嘘をつくかもしれない!

元木:この駄目教官!

エントリーNO.017 炭酸電池
たん:あの…

でん:はい…?

たん:あの〜、ちょっと失礼ですが…

でん:なんでしょうか?

たん:チャック閉まってますよ…

でん:…あっ!ありがとうございます!わぁ、恥ずかしい思いするところだった…。本当にありがとうございます。

たん:いえいえ、たまたま通りかかったら閉まってたもんで…

でん:…あっ!ちょっと!そんなあなたも。

たん:なんですか?

でん:社会のドアを誰かがノックしてますよ。

たん:あぁ!私こそありがとうございます!「まだ入ってますよ〜」ですね。

でん:ノックされるのは困りますよね。

たん:はい…。あっ!そんなあなたも、鼻の横にご飯つぶついてますよ!

でん:あっ!ありがとうございます!今日、忙しくてご飯食べないで出てきちゃったんですよ…。

たん:あ〜、それはしょうがないですね〜。

でん:…ってそんなあなたも!顔に鼻ついてますよ!

たん:やべ!どこですか?(指で探る)

でん:もっと横!もっと横!あっ右!右!ん〜下!行きすぎ!そこ!!

たん:・・・あった・・・すいません。

でん:いえいえ。

たん:わ〜、もずくもついてる...

でん:それ、まゆ毛です…

たん:そうですか。今日忙しくて整形クリニック行くの忘れて出てきちゃったんですよ〜。

でん:そうなんですかぁ。ちゃんとメモしておかないとダメですね。

たん:そうですね〜。…あっ!そんなあなたも、服が前後ろ逆ですよ!

でん:あっ!本当だ...。服なんて、久しぶりに来たものですから。

たん:え?アフガニスタンの人ですか?

でん:いえ、違いますけど…。あの、ユニセフに差し入れしすぎました。

たん:あぁ、やさしいお方ですね。

でん:あらら…そんなあなたも、服が僕のですよ。

たん:あっ!すいません。昨日盗みに行ったもので、返しますね(脱ぐ)

でん:どうも、なんか、気を使わしてすいません...

たん:いえいえ、ってそんなあなたも、服が昨夜、違う人と遊んでた時と違いますよ。

でん:ああ!そこまで見られてたんですかぁ!

たん:ええ、財布を盗む前にチラ見しました。

でん:妻には内緒ですよ!

たん:つまり…妻とは、僕の不倫相手ですよね?

でん:まあ、そうですね。あの、僕の中学校の頃に通ってた塾の先生ってことですね。

たん:ってことは、僕の家の水道工事に来た人の昔の女ですね。

でん:まっそよういうことですね。…ってかそんなあなたも、服がmade in パキスタンですよ。

たん:それは上半身裸ですからね…。ってかあなたも、ベルトが一つ通ってませんよ。

でん:あぁ...本当だ!ってかそんなそなたもベルトが僕のですよ!

たん:これも盗みましたっけ?ってかそんなソナタもシューベルトが弾いてますよ!

でん;それは関係なくないですか?ってかそんな酢ブタもベルトが通りませんよ!

たん:それは失礼じゃないですか?  ・・・

でん:ん?

たん:ってか君!

でん:え?

たん:なんださっきからそのカッコウは?不良か?

でん:違います...

たん:じゃあなんだ?

でん:いや…親が…

たん:親?君の親がそんなカッコウなのか?

でん:はい。

たん:それはまずいなぁ…

でん:そうですかぁ…

たん:それだったら君のほうがいいよ。

でん:本当ですか?

たん:でも、ちゃんと目に焼きつけておくから、きちんとすること。わかった?

でん:はい。 ・・・ってか黄身!

たん:え?

でん:なんださっきからそのコッコ(鶏)は?不良品か?

たん:違います...

でん:じゃあなんだ?

たん:いや…親です。

でん:親?君の親がそのコッコなのか?

たん:はい。

でん:これは不味いなぁ…。不良品かと思ったもん。

たん:そうですかぁ…

でん:それだったら黄身のほうがいいよ。

たん:本当ですか?

でん:でも、ちゃんと目玉焼きにしておくから、親もチキンにすること。わかった?

たん:はい。
   ってか、色々気付いてくれてありがとうございます。

でん:いえいえ、こちらこそ。

たん:でも、一つだけ僕らが気付いてないことがあるんですよ。

でん:・・・?

2人:じっ時間!!!!!!!

エントリーNO.018 ファンタジスタ
今日は教育自習の日。もうそろそろ実習生がやってくるころだろう。

教育実習は授業がわかりにくくなるから困る。しかも当てられる確率が普段と比べてありえなく高い。

そのありえなさといえば、資料集なんかに載っている戦後のドイツのパンの値段の上昇率にも優るものがある。


(ガラガラガラ)


入ってきた。残念ながら面白そうな雰囲気は醸し出してない。

ただ、かなりのイケメン。

これがMicrosoft Wardだったら「かなりの」を太字にして色も変えて、さらに下線もつけて強調してあげたいくらいのイケメン。

クラスの女の子たちも少しざわめいている。明日から彼には数十個の弁当が届くことになるのだろう。

あー、うらやましいなぁ。俺も弁当作ってもらいたいなぁ。ていうか彼女欲しい・・・・。

彼女ができたらあんなことやこんなこと・・・・おっといけない。少し話がそれてしまった。

スタイルも現役バリバリのモデルって感じ。脚長いし。

あー、俺もあんな脚だったらよかったのに・・・・・ん!?



その瞬間信じられない光景が俺の目に映った。



・・・・なんとチャックが全開なのだ。



今日が初ということで緊張して朝チャックを忘れてしまったのか・・・

これじゃスタートダッシュするどころかオープンしているじゃないか。

しかも最悪なことにクール系イケメンのドジは笑えない・・・。

・・・・いや、何勝手にクール系だと決め付けてるんだ。

クールに決めておいて喋ってみると面白い、なんてよくある話だ。最も典型的かつ効果的なギャップ。

「女性を惹きつけるギャップランキング」があったら間違いなく殿堂入りだ。




「・・・山本太一です。この1ヶ月を通して少しでもみんなに

日本史の素晴らしさを伝えられればな、と思います。

一生懸命頑張りますのでよろしくお願いします。」




終わった。なんてマニュアルどおりの文章なんだ・・・。名前も普通だし。




「では授業を始めます。」




とりあえず周りの奴らは気付いてないな・・・。




「教科書135ページを開いてください。」




仮に、仮にもしばれたとしたらどうなる・・・?

この先生はどう見てもいじれそうなタイプじゃない。

だから誰もその事実を表に出そうとしない。

結果彼はチャック全開のまま陰でクスクス笑われることになる。

あだ名は

「チャック先生」

で決まり。間違いない。1ヶ月間ずっと。



・・・・これは可哀想だ。何としても阻止してあげたい。

とりあえず教壇付近から動かないでくれよ・・・!




「・・・1192年には何が起こったでしょうか?えーと・・・出席簿はないんですか?」




「あ、ドアの前のロッカーに置いたままにしてたままだ。すいません。」



ばかかお前は!!そんなことしたら移動するときに丸見えじゃないか・・・。




「ねぇねぇ」


ん?



「あの先生チャック開いてない?」


ほーら言ったとおりだ。しかも相手はギネス級の情報網を巧みに操る美咲だ。

噂によると美咲に伝わった情報は1日で100人に伝わるらしい・・・。



「そう?・・・・・・・あー、あれプリントじゃない?

実際は開いてないって。おしゃれだよ、おしゃれ。」



「そうかなー・・・まあいいや。」


よし、うまく撒いた。

・・・ったく、これがおしゃれって言うんだったらとっくに江頭2:50はメンズノンノで特集組まれてるよ。



「・・・ちょっと寒いですね。窓閉めてもらえますか?」


その前に自分のを閉め給え。あなたのおかげで思考回路がショートしそうだよ。



「はい、じゃあ残りの時間でプリントを解いてください。」




よし、質問のふりして耳打ちしよう。




「先生!」



「なんですか?」



「チャック全開ですよ・・・!」



「あー、これただのプリントだから大丈夫。」


・・・・・


あー、一人で何してんだ俺・・・・

エントリーNO.019 アベレージ
村田:おい!山川!いつまでその部屋に閉じこもってるんだ!
   いい加減学校来いよ!
山川:うるさい!ほっといてくれよ!
村田:なんでだ?まさか、学校の周りのペットボトルが怖いとか?
山川:俺は猫か!学校行ってもいじめられるだけなんだよ。
村田:そんなことないだろ。お前学校で友達とよく遊んでただろ。
山川:そんなことねえよ。
村田:だってお前教室で皆でサンドバックごっこやお前の机をペイントしたり、黒板消しでお前の顔を美白してもらったりしただろ!
山川:それ全部いじめだよ!気付けや!
村田:体張って皆に笑ってもらえるならいいじゃないか。
山川:嫌だよ!そんなリアクション芸人精神持ちたくねえよ!
村田:でもな、今では皆、お前のことを待ってるんだぞ。
山川:嘘つけよ。
村田:本当だ!皆、拳を鳴らしながら「早くあいつ来ないかなあ♪」ってニヤニヤしながら待ってるんだぞ!
山川:いじめる気満々じゃねえか!
村田:何言ってるんだ。殴られてこそお前の存在価値があるんだぞ。
山川:だから、何でリアクション芸人精神なんだよ!
   ふざけやがって、どうせ俺の気持ちなんて誰も分かってくれないんだよ。
村田:そんなこと無いぞ。俺はお前の気持ちが充分分かる。
   先生だってな中学時代よくいじめてたんだよ。
山川:じゃあ、俺と立場、真逆じゃねえか!
村田:あ、間違った。よくいじめられてたんだよ。
山川:先生もいじめられてたのか?
村田:お前、俺の名前知ってるよな?
山川:ああ、知ってるよ。「猿次郎」だろ。
村田:名前のことでよくいじめられてたよ。
山川:そりゃそうだろうな。いじめて下さいって言ってるような名前だもんなあ・・・
村田:だから俺はある日おふくろに聞いたよ。
  「どうして、こんな名前にしたんだよ!」
山川:ついに言ったわけか。
村田:そしたら、おふくろが
   「ふざくんな!おみゃあが生まれた時猿みてーな顔してるからやろ!」
山川:お前のおふくろ、めちゃくちゃじゃねえか!名前の由来も方言も!
村田:俺は納得したよ。
山川:納得したんかい!お前も馬鹿か!
村田:だから、その次の日クラスの皆に言ったよ。
   「俺の名前はこうゆう理由があったからこんな名前になったんだ!」と。
山川:言っちゃったか・・・
村田:だけど、世間は厳しいもんだ。さらにいじめは酷くなった。
山川:当たり前だろ!火に油を注いでるようなもんだろ!
村田:でもな、俺は逃げなかった。教師になるという夢があったからだ。
   ここで逃げたら将来、立派な教師なれないからだ。
山川:先生・・・
村田:そして俺は中学卒業後、見事に教師になった。
山川:・・・じゃあ逃げてるじゃねえか!とゆうか、中卒で良く教師になったな!
村田:それはおふくろの力でな。
山川:お前の母親どんな力があるんだよ!俺は中卒の奴に高校の勉強を教えられてたのかよ・・・
村田:だから逃げないで頑張れば俺みたいになれる!
   学校に来てくれ!
山川:お前は逃げてんだよ!
村田:お前はリアクション芸人になる夢があるんじゃないのか?
山川:ねえよ!いつそんな事言った!?
村田:それに学校に来ないと大学に行けないぞ。
山川:お前は高校にすら行ってねえじゃねえか!!
村田:何でだ!どうして俺の熱意が伝わらない!?
山川:伝わると思ったお前の心境が分かんねえよ!
村田:そうか・・・
   こうなったらお前が学校に行くのを決心するまで俺はこの家から出ないからな。
山川:好きにしとけ。
〜〜〜2時間経過〜〜〜
山川:いくら待っても一緒だからな。
村田:俺はいつまでも待つ!
   あ、お母さん。差し入れありがとうございます。パンと牛乳。
山川:張り込みか!おふくろも調子合わせんな!
〜〜〜4時間経過〜〜〜
村田:どうしても出ないのか?
山川:そのつもりだ。
村田:そうか・・・こうなったら呪文でこのドアを開けてやる!
山川:は?
村田:開けゴマ!開けゴマ!開けゴマ!開けゴマ!開けゴマ!
山川:・・・・・・
村田:開けゴマ!開けゴマ!開けゴマ!開けゴ・・・しんどいんだけど。
山川:こっちがしんどいわ!!無駄だと分かってるならやるなよ!
〜〜〜8時間経過〜〜〜
山川:もう12時だぞ!いい加減帰ってくれ!
村田:最初から言っただろ!いつまでも待つって。
   お〜い、お母さん。ココア持ってきて。
山川:他人の母親を自分の母親みたいに扱うな!
村田:おっ、もって来てくれたか・・・ドカッ!あ〜!顔にココアが!あちゃ〜!!
山川:完全におふくろココアを投げて渡したな・・・ま、自業自得だな。寝るか。
〜〜〜次の日〜〜〜
山川:なあ、もう朝だぞ。学校に行かなくていいのか?
村田:お前が学校に来るまで俺はいつまでも待つって何回も言ってるだろ!
   オカ〜ン。朝食はホットケーキな。
山川:・・・これ以上こいつがおるとおふくろの迷惑がかかるな。
   よし、先生、俺学校行くよ。
村田:本当か!ようやく俺の熱意が伝わったか!
山川:伝わってない。ただ、お前がいつまでもいると迷惑だから・・・
   もしかして、先生!俺が学校に来るためにわざとこんな行動を!?
村田:おい!オカン!ホットケーキにバターをのせるな!
   あと、ジュースはコーラね。
山川:どうやら違うようだな。期待した俺が馬鹿だった!
村田:とにかく学校に来てくれるんだな!
山川:ああ、行くよ。だから二度と俺の家に来るなよ。
村田:いや、それは出来ない。
山川:え?何でだよ?
村田:実は俺、お前の母親と結婚しようと思ってるんだ。
山川:いきなり何いってるんだ!まず、おふくろが了承する訳ねえだろ!
村田:それは大丈夫だ。了承してるし、お前の父親との離婚は成立している。
山川:早いな!てか、何でだよ!お前とおふくろに何があったんだよ!
村田:昨晩は熱い夜だったよ・・・
山川:テメー!昨晩、おふくろに何をした!?
村田:ま、これでお前も学校に行き、俺の結婚相手も見つかって一石二鳥だな。
   さ、学校に行くぞ!
山川:・・・・・・
山川(ナレーション):しかし、この後この教師は生徒の親に手を出したことがばれてクビに。
          そして、このことは生徒の間に瞬く間に広まり、俺がこの後波乱な学校生活を送ったことは言うまでも無い・・・

エントリーNO.020 潮江軍団
コンコン

面接官:はい、どうぞー

半澤:失礼します!
   帝都大学経済学部の半澤健二です。よろしくお願いします。

面接:はい、よろしく。どうぞ、着席してください

半沢:はい、失礼します

面接:それでは、自己PRしてください

半澤:はい。私のモットーはたくさんの人の幸せを支えるだけでなく、一緒に幸せを作っていくことです。
   その信念をもとに、私は4年間の大学生活を通じて、喜劇サークルで人々を楽しませたり、
   アウトドアサークルで子供たちの引率を行うなどのボランティアをしてきました。
   私はその経験を生かして、人々の幸せを作る仕事に携わりたいと思っております。

面接:・・・で?結局は何が言いたいの?結論を言ってくれ、結論を。
   子供がどうしたとかいう、しょうもないエピソードは要らないから。

半澤:・・・はい、ですから、私はたくさんの人の幸せを作りたいと思っています。

面接:は?それだけ?何なの、それ?
   お前、そんなんで、飯食えると思ってんのか!

半澤:いや、そういうわけでは・・・

面接:ビジネス舐めんてんのかお前!あ!?
   お前、どうせ面接の達人とかロジカル面接術とか読んで頭デッカチになってんだろうが!
   うちはな、そんなマニュアル人間なんか欲しくないんだよ!
   人の幸せを作るだとか、そんなんじゃ飯食えねぇんだよ!
   もっと、飯の食える自己PRしろ!

半澤:はい・・・


履歴書に目を通す面接官

面接:これ、履歴書に書いてるけどさ、君、TOEIC900点もあるんだ?

半澤:はい、そうです

面接:へー


茶碗と炊飯器を取り出し、ご飯を茶碗に盛る面接官


面接:これ、900点って上位何パーセントぐらいなの?

半澤:そうですね・・・多分、5パーセントぐらいだと・・・

面接:5パーセント!それは結構凄いねぇ!


ご飯を一口食べる面接官


面接:君、留学経験はあるの?

半澤:いえ、留学はしてませんが、幼少の頃はニューヨークに住んでました。

面接:へー、帰国子女なんだ!なら、英語には不自由しないねぇ!


ご飯を一口食べる面接官


半澤:あの・・・

面接:何?

半澤:すいません、それは何をしてらっしゃるんですか?

面接:何が?

半澤:だから、その、さっきから何か食べてますけど・・・

面接:あ、もしかして、これのこと言ってるの?

半澤:はい

面接:いやー、そんな質問されたの、君が初めてだよ!
   君、みんしゅうとか見てないのか?

半澤:いや、見てないですけど・・・

面接:そうかぁ、珍しいねぇ。まぁ、簡単に言うとね、君の自己PRをおかずに飯を食べてんの。

半澤:え?

面接:いや、うちはね、評価指標を明確にした面接を目指してるわけ。
   君の自己PRでどれだけ飯を食えたか、それが評価のバロメーターになるの。
   分かり易い評価指標を設けるということは、評価する側にとっても、
   評価される側にとっても非常にメリットのあることだろ?違うか?

半澤:そう・・・ですかね?

面接:まぁ、君みたいに、初めて聞いた人間は面食らうかもしれない。
   でもね、うちはその辺の旧態依然とした企業とは違うんだよ。


面接官、めがねを取る


面接:なぜなら、うち、‘ベンチャー’だからね!
   ・・・では、続けてください

半澤:はい・・・えぇと、何の話でしたっけ・・・・

面接:英語の話だよ。

半澤:あ、そうでした。えぇ、私は幼少のころニューヨークに住んでおりまして、そのときに英語力を身につけました。
   そして、昨年の夏にはアメリカにインターンシップに行きまして、
   そこで外国の方々と意思疎通を取るために英語を使用していました。

面接:・・・で?それだけ?

半澤:はい・・・

面接:あのね、半澤君。英語喋れるだけじゃ、飯食えねぇんだよ!
   ほらこれ見てみろ、これ!茶碗の5分の1も食えてないだろうが!?
   お前の自己PRなんか、所詮この程度の飯にしか過ぎんのだよ!
   こんなもんな、シャケフレーク1つまみに負けとるわ!

半澤:はい・・・

面接:まぁ、他の企業だったら、もうちょっと飯食えてたかもしれないけどな。
   残念だけど、うちはそんなに甘くないんだよね


面接官、メガネを取る


面接:なぜなら、うち、‘コンサル’だからねぇ!

半澤:はぁそうですか・・・


面接官、再び履歴書に目を通す


面接:ええと、君、料理が得意なんだ

半澤:はい、そうです

面接:何が一番得意なの?

半澤:そうですね、ハンバーグが割と得意ですけど

面接:あ、ハンバーグ?そりゃいいねぇ!俺、ハンバーグ大好きなんだよね!


面接官、ゴッソリご飯を食べる


半澤:ええ!めっちゃ食った!

面接:あのさ、おいしいハンバーグを作るコツって何かあるの?教えてくれないかな?

半澤:そうですねぇ、材料云々よりも、まずこねることが大事ですね。

面接:こねる?

半澤:はい、しっとり滑らかになるまでひたすらこねるんです。
   そうするとですね、お箸でも簡単にサクッと切れるぐらい、柔らかく仕上がるんです。

面接:なるほどね!家で作るとね、どうしても固くなっちゃうんだよねぇ。
   そうかぁ、こねるといいんだね・・・サクッと柔らかく・・・


面接官、ゴッソリご飯を食べる


半澤:うわぁ・・・

面接:他には?

半澤:あとは・・・牛乳をたっぷりと使うことですね。

面接:牛乳?

半澤:そうすると、ふっくらジューシーに仕上がるんです

面接:おぉ、いいねぇそれ!


面接官、ゴッソリご飯を食べる


半澤:すごい・・・

面接:いやぁ、エンジンがかかってきたよ!
   俺の胃袋がフルスロットルだよ!もっと来てもっと!

半澤:は、はい。十分にこねれば、周りはちょっぴりコンガリでカリっとした感じになるんですよ。

面接:なるほどなー!そう責めてきたかー!
   もっとポジティブに!もっとポジティブに来て!

半澤:はい・・・

面接:ここがお前、一番の稼ぎどきやぞ!スーパーチャンスタイムだ!
   1粒でも多く、米をぶち込んでやるという気持ちで来い!

半澤:はい・・・で、お箸でスッと切ると、中からジワーッと・・・

面接:ジワーッと?

半澤:肉汁がしみ出てくるんです・・・

面接:うんうんうん!今な、今な、その光景が頭の中に浮かんだ!めっちゃ浮かんだでぇ!


面接官、ゴッソリご飯を食べる


半澤:それから・・・

面接:待って、待って!もう早いってぇ!
   さっきの肉汁のくだりの余韻で飯もう1杯食えるかも知れんから!
   ちょっとチャレンジしてみるわ!
   ・・・あぁ、むりやったわー。クッソー!3分の1残ってもうたぁ!

半澤:はぁ・・・

面接:で、ソースは何を使うの?

半澤:ソースはですね、ケチャップとソースを混ぜたやつを使います。

面接:それいいね!逆にいいよ!デミグラスソースなんかよりも数倍うまいんだよ!
   こりゃ、今日は晩飯いらんぞっておかんに電話入れんとなぁ!


面接官、ゴッソリご飯を食べる


半澤:・・・

面接:あ!あ!これ見て!これ見て!もう炊飯器空っぽやわー!
   クー!こんなことなら、もうちょっと飯炊いときゃよかった!
   いやー、こんなに飯食ったの、高校2年生の3学期以来ちゃうかなぁ。
   君、合格!

半澤:ありがとうございます!


終わり


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